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2007年11月22日

社団法人 第二地方銀行協会

会長 横内 龍三 殿


全国金融労働組合連合会

中央執行委員長 松木 静雄


要  請  書


 貴殿のご活躍に敬意を表しますとともに、日頃のご協力に感謝致します。

 景気は拡大を続けているといわれていますが、07年度上半期の全国企業倒産件数は前年同期比8.4%増の7081件にのぼり(東京商工リサーチ)、その多くは中小・零細企業で、地域間の格差も広がっています。また、10月から信用保証協会の「部分保証」制度が導入されましたが、帝国データバンクのアンケート調査に7割の企業が「融資利率の上昇」や「融資額の縮小」など、借入れに「懸念がある」と回答しています。

 地域金融機関として果たさなければならない役割は、ますます増しています。しかし、職場では投資信託販売など収益最優先の営業活動が多く展開されています。目標(ノルマ)を課しての営業推進は、お客様より売る側のニーズが優先され、9月末施行の金融商品取引法に違反する事態が起きかねません。

 また、賃金不払い残業など、労基法違反も後を絶ちません。厚生労働省の10月5日発表によると、労基署の是正指導で06年度に未払い残業代を100万円以上支払った企業は1679社で、そのうち金融広告業が111社となっており、支払い総額は全産業最多の約70億円に上っています。支払い額が最高だったのはG銀行の約12億31百万円で、M銀行が約8億72百万円など、銀行が上位に並んでいます。

 私たちは、全国の地域金融機関とその関連会社に働く従業員の生活と権利を守るとともに、働きがいのある職場作りをめざして運動をすすめています。

 つきましては、次の事項について、業界団体として取り組まれるよう要請致します。



1.経営内容は好転してきているのに、引き下げられた従業員の処遇はまだ回復していません。年末一時金への組合の要求に誠実に応えること。

2.銀行の初任給は世間相場からみて大幅に下回っており、引き上げの動きは出ていますが、まだ一部に止まっています。来春に向け、初任給の世間相場並みへの引き上げを図ること。

3.地域社会に信頼される金融機関として、名実ともに「地域密着型」の経営姿勢を確立すること。また、金融商品取引法を遵守し、投資信託など金融リスク商品販売へ目標(ノルマ)を課すことをやめること。

4.賃金不払い残業などの法違反を職場から根絶するために、抜本的な対策を実施すること。また、60歳以上の雇用確保について、希望者全員を該当させるとともに処遇の改善を図ること。

5.年末年始について、12月28日(金)は定時退行とし、12月29日(土)〜1月3日(木)は完全休業すること。12月30日休日化の早期実現のため、関係当局に働きかけること。

6.政党からのパーティー券等の引き受けを含め、協会・個別行を問わず、政治献金を一切行わないこと。


以  上


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